2019年3月24日 手稲山口バッタ塚探鳥会
2019年3月24日 手稲山口
- ヒドリガモ
- マガモ
- カルガモ
- コガモ
- キンクロハジロ
- カワアイサ
- ウミアイサ
- カイツブリ
- カンムリカイツブリ
- カワウ
- アオサギ
- ミサゴ
- トビ
- オジロワシ
- ハシボソガラス
- ハシブトガラス
- シジュウカラ
- ヒヨドリ
- ムクドリ
- ツグミ
- ハクセキレイ
- カワラヒワ
- 合計:22種
- 天気:晴れ
- 地域メッシュ:6441-514
村上春樹「海辺のカフカ」の主人公名は、フランツ・カフカからの借用であると共に、チェコ語でカラスを意味することが物語の重要なキーワードとなる。しかし、チェコではカラスのことを本当に「カフカ」と呼ぶのだろうか。ふと心配になった。
というのは、村上氏は鳥に対する興味や知識がほとんどないと思えるからだ。私の知る限り、氏が小説の中で鳥の種名を記載したことはほとんどない。「ねじまき鳥」に出てくる「泥棒かささぎ」は曲の名前だし、たまに鳥が登場しても「名前の知らない鳥」など素っ気無い記述が目立つ。
そこへいくと、村上氏の短編「中国行きのスロウ・ボート」を土台にして古川日出男氏が書き直した「二〇〇二年のスロウ・ボート」は素晴らしい。
―留鳥のセキレイ、カルガモ、ゴイサギ、カイツブリ、渡り鳥のホシハジロ、ハシビロガモ、オナガガモ、&c.。ただ残念ながら、僕が最多目撃数を誇ると感じた野鳥については、ふれられていない。カラスだ。 種類を細説するならばハシブトガラス―
一方、その元になった村上作品の該当場面ではどうか。
―五羽のにわとりが遅い朝食だか少し早い昼食だかを食べているところだった。そして煙草を吸いながら餌を食べているところをずっと眺めていた。にわとりたちはひどく忙しそうに餌箱をつついていた―
洋酒や音楽などの細かい薀蓄とは対照的に、ただの「にわとり」をぼうっと見つめるだけで、要するに鳥なんかどうでもいいようだ。
さて、チェコの村上文学翻訳者によると、「カフカは少し背が小さく色もちょっと違うが、カラスの一種ではあるのでチェコの読者に意味は伝わる」そうである。
「kavka」で画像検索すると、やはり小さめのカラスの画像が出てきた。この中に「Kavka obecná」という名前があり、最終的にチェコでカフカといえば学名Corvus monedula、つまりニシコクマルガラスであることが分かった。コクマルガラスは日本でも見るが、ニシコクマルガラスは珍しい。欧州では逆で、英名だとニシコクマルガラスが単にJackdaw、コクマルガラスはDaurian Jackdawと呼ぶようだ。
ちなみに、チェコ語でハシボソガラスはVrána obecnáであり、どうやら一般的なカラスのことはカフカではなくVrána(ヴラーナ)と呼ぶらしい。
残念ながらニシコクマルガラスは見たことがない。写真はコクマルガラスの淡色型である。
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※弁当持参
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その鳥を初めて見たのは七月二十三日、東屯田遊水池付近の
発寒川でです。その前の週に河畔林で「空飛ぶ宝石」が枝に止まって魚を獲るシーンをたっぷり見ることが出来たので、二十三日はそれ目的で発寒川に出掛けました。でも、青い鳥には会えませんでした。その代わり、カワセミを探している最中に岸辺の草むらに潜んでいる鳥が目にとまりました。私でも見つけられるような特徴を持った鳥でした。一番の特徴は首から腹にかけてが白い羽毛で覆われている点でした。もしも羽毛が茶色や灰色だったら見逃していたと思います。この白色のお陰で、岸辺まで距離はありましたが、双眼鏡に鳥の姿を入れるのは難しくありませんでした。帰宅して図鑑のページをめくると、該当するのはシロハラクイナだけでした。バンとほぼ同程度の大きさだということもそのとき知りました。
この日から、雨の日以外は同じ場所に通っては、50メートル離れた岸辺にいるこの鳥の様子を見守りました。最後の観察となる八月二十六日までの約一ヶ月間、家を出発するとき「まだ渡去しないでいてくれよ」と願わずにいられなかったのは、道内で見られることが滅多にない鳥だからです。いくつかの図鑑には、近年分布を北に広げつつあると書かれていました。その証拠に、北区の百合が原公園では2016年に繁殖を観察した人がいたと聞きます。同じ年、伊達でも観察例があったそうです。
さて、毎回の観察中、シロハラクイナは置物のようで、ほとんど動きがありませんでしたが、水浴びシーンを二回見ることが出来ました。時間は計りませんでしたが、結構念入りに行っていました。それと、たまに岸辺を歩いたので、クイナ科の鳥らしいがっしりとした黄色い脚と長い足指を確認できました。
ワイルドライフというテレビ番組の八月二十日放送分は「奄美・沖縄 原始のウサギ・ヤマネコ」でした。私が画面にかじりついていると、センサーカメラが捉えたイリオモテヤマネコが
写し出されました。二~三分ほどのシーンの中に何とシロハラクイナも二羽登場し、カメラの前を早足で通り過ぎていきました。「こ、こういう動き見たかった」と呟いたのを覚えています。
八月二十七日以降は40分前後、対岸の広い範囲を探しましたが見つけることは出来ませんでした。結局、一ヶ月以上滞在したと言うことは、「来年も渡って来ますよ」というメッセージなのでしょうか?
あけましておめでとうございます。
みなさま、お健やかに初春をお迎えのことと存じます。
さて、札幌支部では、今年も「由緒正しい新年会」を開催いたします。
言葉通りに歴史と格式を感じるかどうかは、参加される方々の感性におまかせするとして、昨年はじめて探鳥会に参加してみたという人や、探鳥会に行ったことがあるけど、支部の新年会は初めてという方など、大歓迎ですので、ふるってご参加ください。
皆さんあけましておめでとうございます。
今年もお友達、知人を誘って探鳥会へご参加ください。会員の継続も是非宜しくお願いします。
公財)日本野鳥の会は再生可能ルネルギーについて以下のように考えています。「地球温暖化は、地球規模の気候変動をもたらし、人間活動や生物多様性に大きな影響を及ぼしている。それを抑制するには、化石燃料由来のエネルギーの使用を抑え、再生可能エネルギーの利用を拡大していく必要があり、風力・太陽光発電等の再生可能エネルギーについては、積極的に導入すべきと考えている」
しかし現実には、風力発電や太陽光発電の導入にあたり、野鳥をはじめ野生生物の生息にたいする影響、既存の生物多様性に大きな損失を与えることにほとんど配慮はされていません。北海道ではとくに大型風力発電施設の建設計画が進んでいます。また太陽光発電についても近年、森林や草原、湿地などにおける大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の建設が多数みられ、野鳥や自然環境保全上の問題が各地で発生しています。2017年の新年号でお知らせした南区澄川のメガソーラが全容を見せてきました。ほんらい温暖化をふせぐ低炭素社会を目指すための太陽光発電所を、6haの森林を伐採して造成するという本末転倒には驚くばかりです。また札幌北部、石狩に隣接する銭函海岸では大型発電風車の建設が進み、私たちや地元市民の皆さんの意見は全く反映されていない現実があるのです。
再生可能エネルギー利用に疑問を呈する意見が、報道各社で一斉に取り上げなくなっているのにお気づきでしょうか。ただ当会はこれからも公財)日本野鳥の会とともに、野鳥のための自然環境保護に声をあげてまいります。
2019年 元旦
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9月5日未明の台風21号によって多くの木が倒れ、野幌森林公園内の遊歩道が全面閉鎖になりました。10月3日朝から一部を除きほとんどの遊歩道が利用可能になっています。2004年の台風18号でも人工林を主として多くの倒木がありましたが、今回の台風では人工林の被害が多かったのはもちろんですが、天然林や二次林内の広葉樹が多く倒れていたのが印象的でした。倒れた木の中には大木もあり、長い時間を生き野幌森林公園の歴史を見てきた木が横たわっている姿は感慨深いものがありました。倒れた木が多かったものの、強風に負けずに頑張った木々は秋色に染まりました。
野幌森林公園の紅葉は、どちらかというと黄色が多い印象です。もちろんコースや場所によっても違いますが、赤く色づいている木がとても目立って見えるほどです。風で揺れる色づいた葉は、まるでステンドグラスのようにも万華鏡のようにも見え、風が吹く度に色づいた葉がはらはらと舞う姿は、花吹雪のごとく元気づけてくれているようにも感じられます。また、落ち葉となった木々の葉を手に取って身近に楽しむことができるのは今だけの楽しみの一つでもあり、普段は手の届かない葉をじっくりと観察することもできます。
のんびりゆったり紅葉を楽しむ場所でおすすめの一つが、自然ふれあい交流館です。館内の窓際の席が飲食可能になっていますので、お持ちになったお弁当やお茶などと一緒に前面に広がる景色とセットで楽しむことができますよ♪
日ごとに変わる秋の色は、どの瞬間も素敵な場面です。日によって色が深まったり、天候によって色味が変わったり、時間によって光の当たり具合が違ったり、目線によって見えてくる色の種類が増えたりと、まだまだ紅葉を楽しむことができそうです。
ぜひ今だけの景色が彩る紅葉の演出を満喫しにいらしてみてください。