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Sapporo Chapter Wild Bird Society of Japan

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新年のごあいさつ

日本野鳥の会札幌支部 支部長 山田三夫

公財)日本野鳥の会は再生可能ルネルギーについて以下のように考えています。「地球温暖化は、地球規模の気候変動をもたらし、人間活動や生物多様性に大きな影響を及ぼしている。それを抑制するには、化石燃料由来のエネルギーの使用を抑え、再生可能エネルギーの利用を拡大していく必要があり、風力・太陽光発電等の再生可能エネルギーについては、積極的に導入すべきと考えている」

しかし現実には、風力発電や太陽光発電の導入にあたり、野鳥をはじめ野生生物の生息にたいする影響、既存の生物多様性に大きな損失を与えることにほとんど配慮はされていません。北海道ではとくに大型風力発電施設の建設計画が進んでいます。また太陽光発電についても近年、森林や草原、湿地などにおける大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の建設が多数みられ、野鳥や自然環境保全上の問題が各地で発生しています。2017年の新年号でお知らせした南区澄川のメガソーラが全容を見せてきました。ほんらい温暖化をふせぐ低炭素社会を目指すための太陽光発電所を、6haの森林を伐採して造成するという本末転倒には驚くばかりです。また札幌北部、石狩に隣接する銭函海岸では大型発電風車の建設が進み、私たちや地元市民の皆さんの意見は全く反映されていない現実があるのです。

再生可能エネルギー利用に疑問を呈する意見が、報道各社で一斉に取り上げなくなっているのにお気づきでしょうか。ただ当会はこれからも公財)日本野鳥の会とともに、野鳥のための自然環境保護に声をあげてまいります。

2019年 元旦