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Sapporo Chapter Wild Bird Society of Japan

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命育む大地北海道

日本野鳥の会札幌支部会員 上村 昭智

猛暑猛暑と言われた今年。本州ほどではなくてもここ北海道でも時に35度を越える猛暑日もありました。それでも、やっぱり本州よりは過ごしやすかったかな。

今年も北海道、春先以降に渡って来る夏鳥たち初め、色々な野鳥たちが繁殖してくれました。身近な所で言うと、カラスやスズメやシジュウカラ。草原を賑やかにしてくれるノビタキやノゴマなどの草原性の野鳥たち。

市内中心部では毎年、マガモやオシドリたちが雛を連れて池を泳いだり、池の周りを歩いたりする様子が話題になります。

また、札幌近郊でも繁殖しているオジロワシは知っている限りでは2ヵ所で繁殖に成功。しかも昨年も繁殖しているので2年連続。

トラフズクやアオバズクなどのフクロウの仲間も繁殖していました。トラフズクは初めて観察出来ましたが、どこかトトロに似た独特な容姿のフクロウの仲間ですね。

カイツブリの子育ての様子は可愛いものですが、同じくカイツブリ科の野鳥で、これまで冬鳥のイメ ージの強かったカンムリカイツブリも我が家から近い河川で繁殖。背中に雛を乗せて子育てする姿は微笑ましい光景でした。

温暖化の影響があったり、あちこちに作られるメガソーラーや風力発電など、野鳥たちの繁殖に影響ありそうな環境変化も目にしたりしますが、これだけ多くの野鳥たちが繁殖場所として北の大地を選んでくれているのはやっぱり凄い!

こんな素晴らしい環境を守っていきたいなと日々の野鳥観察しながら感じています。野鳥たちの繁殖に私たちの行動が影響しないよう気をつけつつ、また来年も再来年も多くの野鳥たちが繁殖場所としてやって来てくれるのを楽しみにしたいですね。

支部報「カッコウ」2024年 11・12月号より