懐かしの札幌都心マガモフィーバー
先の(8月20日)鳥日和で札幌都心でのマガモ繁殖の始まりが「1986年の東急百貨店テラスから」と記しました。今では都心の中島公園、道庁前庭、円山公園、北海道大学構内など、北大構内ではオシドリも加わって当たり前の事になっています。
当時は都心の国道などを横断する雛を連れたマガモの行進は札幌マガモフィーバーとも言えるものでした。上記の写真は1995年5月12日、大通公園に面する西4丁目NTT札幌支社の植え込みです。歩道沿いの植え込みで抱卵するマガモがいました。この2年まえの1993年6月1日にここからマガモが雛10羽を連れた行進が道庁前庭池まで続いてニュースになり、翌年も同じ事が起こりました。この意外性が市民の興味を惹きましたが「もしや」の3年目の同年も同じ場所での抱卵が分かって、臨場感のある巣立ちの行進を待つマスコミ陣が張っていたことでした。数日前からこの状態は続いていて、「いよいよ今日か」という期待が高まっている時の写真です。
いよいよその時が来ました。北一条国道5号線沿いの道警札幌中央署へ、札幌支部からマガモの道路横断支援の要請が伝えられました。要請は信じられない速さで受け入れられて交通整理が行われました。金曜日の通勤時間帯なので交通量も多く有りましたが、マガモはその時間を狙って行動を起こしていたのではないかと想像します。目的地の道庁前庭まで、カラスの襲撃を人間の盾で防いだとしか思えません。もし人を避けるなら早朝を選ぶ筈ですから、私たちはマガモに利用されていたのかも知れません。
マガモの愛らしい雛たちを庇う人たちがカラスの襲撃を防ぐ鉄壁の防護になっています。マガモたちの移動を支援する野鳥の会支部事務局長の姿も写りこんでいます。
背景の木立ちが今回の目的地、道庁前庭エリアです。行進の一区切りがつくところです。札幌支部の要請にすぐ対応して下さった中央署の皆さん、ありがとうございました。マガモに代わってお礼申し上げます。
懐かしの札幌都心マガモフィーバーの一コマでした。