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Sapporo Chapter Wild Bird Society of Japan

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「狐と鶴のごちそう」異聞

イソップ童話「狐と鶴のごちそう」は、意地悪好きのに「ご馳走するからいらっしゃい」と招待し、やって来た鶴にわざと平たい皿に入れたスープを差し出す。鶴はクチバシが長いため飲めない。それを見ながら狐はおいしそうにスープを飲む。というお話です。

でも、異聞によると鶴は平たい皿のスープをおいしそうに飲んで帰っていった、というものです。ハチドリでなくてもヒヨドリも嘴の先から蜜を吸うことが出来るようです。鶴だって嘴は長いけれど出来ないことはない。合わせた嘴の隙間は舌で塞いで嘴の先をストローのようにスープに漬けて啜ることが出来るはず。皿のスープが少なくなったら嘴の側面を寝せてスープを吸い込む技もあるというものです。

嘴の側面から吸う(なめる)というのは、樹液を舐めるヒヨドリやゴジュウカラの様子からも合点が行きます。

童話では、意地悪された鶴が今度は狐を招待して壷に入れた肉を差し出して意趣返しをするというものですが、異聞によると狐は鶴の技に敬意を表してそれからは意地悪しなくなったというものです。

異聞による、狐の裏をかいた鶴の技をイラストにしてみました。笑ってください。img039