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Sapporo Chapter Wild Bird Society of Japan

「狐と鶴のごちそう」異聞

イソップ童話「狐と鶴のごちそう」は、意地悪好きのに「ご馳走するからいらっしゃい」と招待し、やって来た鶴にわざと平たい皿に入れたスープを差し出す。鶴はクチバシが長いため飲めない。それを見ながら狐はおいしそうにスープを飲む。というお話です。

でも、異聞によると鶴は平たい皿のスープをおいしそうに飲んで帰っていった、というものです。ハチドリでなくてもヒヨドリも嘴の先から蜜を吸うことが出来るようです。鶴だって嘴は長いけれど出来ないことはない。合わせた嘴の隙間は舌で塞いで嘴の先をストローのようにスープに漬けて啜ることが出来るはず。皿のスープが少なくなったら嘴の側面を寝せてスープを吸い込む技もあるというものです。

嘴の側面から吸う(なめる)というのは、樹液を舐めるヒヨドリやゴジュウカラの様子からも合点が行きます。

童話では、意地悪された鶴が今度は狐を招待して壷に入れた肉を差し出して意趣返しをするというものですが、異聞によると狐は鶴の技に敬意を表してそれからは意地悪しなくなったというものです。

異聞による、狐の裏をかいた鶴の技をイラストにしてみました。笑ってください。img039

大通公園。あまーい早春の味わいⅡ

一日置いた4月1日、大通公園のサトウカエデに会ってきました。天候のせいか先日よりも多い樹液が出ていました。樹液の甘さは一昨日より淡くなったような気がしましたが、連れ合いの感想も「ほのかに甘い」というものでした。どちらにせよ甘い感想です。

DSC_0844味見は樹液を啜りにくるヒヨドリたちの来る合間をみてしたものでした。彼らは頻繁にくるかというと、そうでもなくてしばらく来ないこともあって、鳥たちはあちこちを巡り歩いて(飛んで)いるのかも知れません。

樹液を啜りにくるのはヒヨドリばかりではなくて、カラの仲間もやってきていました。ゴジュウカラは幹を上下しながら。コガラかヒガラか私には判断が付かないカラは枝を渡り歩いて樹液を舐めているように見えました。

でもやっぱりヒヨドリの情熱的な樹液への愛着には敵わないようでした。ヒヨドリなめるカラゴジュウガラ

 

モエレ沼の様子は

3月31日、モエレ沼の様子を見てきました。今年の大雪で、遊歩道の一部は雪で覆われていて除雪中でした。散歩の人たちに訊くとオジロワシは時々来ているようです。沼の氷が緩むと姿を見掛ける機会が多くなると思います。氷がなくなるとワシたちも移動して行くのが例年の様子です。

春の常連のお客アオサギも、開き始めた僅かな水面の魚影を睨んでいるようでした。

トビの鳴き声を楽しんでいたら、突然上空から輪唱のように白鳥の声が降ってきました。画像で数を数えたら62羽の北への旅立ちでした。

 

  雪の遊歩道除雪中62羽ハクチョウ北帰行

                                                                                 休むアオサギカモメとアオサギ

あまーい早春の味わい

そろそろカエデの樹液が滲み出る頃と見当をつけて、大通公園へ行って見ました。

街路樹のサトウカエデから「こ、これは甘い」やや粘り気のある樹液が幹に滲み出て筋になって流れ出ていました。糖度計で計ってみたい濃い甘さでした。ホットケーキに塗って食べるメープルシロップに遜色ないような気がしました。

甘味大好きなヒヨドリたちが入れ替わり立ち替わり樹液を舐めにやってきていました。私も早春の味わいをお相伴して、その様を写真に撮って貰いました。背景の高い建物は札幌市役所です。ヒヨドリ舐める甘い樹液

春の風吹く

雪解け進む春風に水浴びする。

お隣の駐車場は砂利敷きで、雪解けの水溜りがあちこちに出来ています。夏には草も生えて雀たちがよく来ています。我が家の2階の窓から彼らの水浴びの様子を楽しみました。写真には1羽ですが2羽のうちの1羽は神経質で、そっと開ける窓の音に逃げてしまいました。雀水浴び

 

都会のアニマルトラッキングⅢ?

雪路に素足の赤ちゃんが立ったように見える?そんな冷たい事はさせません。

握りこぶしの小指側を平らなところへ押し付けると、7の字に似た跡が付きます。その上方向に指の形を付けると可愛い足跡みたいな形が出来ます。雪国ならではの路上の足跡もどき。これで都会のアニマルトラッキングはⅢでとりにします。3月15日bresize

 

都会のアニマルトラッキングⅡ

年配者はやらないと思うので、この足跡は若者でしょう。彼は中島公園の菖蒲池に張った氷の上を歩いてみたかった(彼と断定できるのはあしあとの大きさ)。氷がしっかりしているかどうか、漬物石大の石を氷に落としてみて安全を確かめた(中央の右側)。「これなら大丈夫だろう」とはいうものの、恐る恐る渡って戻ってきて満足した様子が、げそこん(業界用語で足跡のこと)から分かるアニマルトラッキングでした。

足跡、人間

都会のアニマルトラッキング(足跡をよむ)

近くに黒色の野良猫が越冬しています。木造の古い家があって、その辺に棲んでいるようです。時々お隣の駐車場を横切って行きますが、頑張ってるなあと感心してみています。

その猫が窓の下を通りました。何か咥えているようでしたが、足跡を見るとウサギのそれに似ています。現場を見ていなければ、早とちりのadaは「ここをウサギが走った?」と思ったに違いないアニマルトラッキングでした。

猫の足跡1 (1)resize猫の足跡1 (2)resize

 

サギをカラス

鷺を烏だといいくるめる(白を黒というように、理を非に、また非を理にいい紛らすこと)という言葉があります。昔は「しらさぎ」というように鷺はみな白い鳥と認識されていたようですが、クロサギという黒い鷺がいて、有名な成句も正確さを欠きます。が、それはまあいいでしょう。

鷺を烏といって金品を騙し取る詐欺師という連中がいて、それぞれ鷺に似た呼び名で区別されている事をマンガで知りました。鷺たちも苦笑している事でしょう。

シロサギ=素人を騙す詐欺師。アカサギ=結婚詐欺師。アオサギ=企業を騙す詐欺師。クロサギ=詐欺師を騙す詐欺師。などというそうです。

東橋下流の豊平川に飛来して、由緒正しく生きているアオサギの様子で人間界の嫌らしさを振り払いましょう。

豊平川のアオサギresize